ちはやふると競技人口増加の関係についての考察8
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最終更新日:2017/01/02
執筆者:華郷(@ka_kyo)
8.まとめ
競技かるたの競技人口増加とちはやふるの関係について、会員数、初段取得者数、大会参加者数をもとに調査していった。どの指標を見てもちはやふるの発売以後急激に人口が増加していることが確認できた。大会参加者数、年間初段取得者数は3倍程度になっている。一方で、会員数は2倍弱に留まっている。これは無段者の増加が顕著であることを示している他、辞めている人もそれなりいることが示されている。会員の継続率は85~90%であり、この傾向に大きな変化は見られなかった。
このほかにも大学選手権でも新人戦、各回生の部の参加者も増加しており、高校生に限らず、様々な世代で競技人口が増加している。体感的には部活動の数、かるた会の数、大会の数、級分割数などいずれも増加しているように思うが、まとめるのは割愛する。ちはやふるブームの前は進学、就職、転勤などで環境が変化すると練習環境がなくなってしまい、競技を継続することが難しいということも珍しくなかった。現在ではそれも少しは解消され、近くに練習しているかるた会があったり、進学後、大学にすでにサークルがあったりして競技の継続が可能である場合もある。また、進学してサークルなど団体がなくても、知名度向上から新規競技者を集めて団体が新設できるという場合もある。このように環境自体が変化していることも競技かるたに与えた「ちはやふる効果」の一つではないかと思う。今後、競技かるたが多くの人々に長く親しまれることを願ってまとめとする。
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初稿:2017/01/02