ちはやふると競技人口増加の関係についての考察3
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最終更新日:2016/12/25
執筆者:華郷(@ka_kyo)
3.全日本かるた協会の会員数の推移
(一社)全日本かるた協会は2014年に(社)全日本かるた協会から国の認可を受け(一社)全日本かるた協会へと組織が変わっている[2]が本稿では同一組織として扱う。本稿で扱う会員数は、2013年度までは正会員、2014年度以降は正会員と准会員の合計とし、その数は収支決算書[18]、事業報告書[19]などに依った。これは2014年の(一社)化以降、正会員を20歳以上とし、20歳未満は准会員としたためである。(一般社団法人全日本かるた協会定款[2]を参照)つまり、2013年度以前の正会員は2014度以降の正会員と准会員を合わせたものである。以降、本稿ではこれを合わせて“正会員”と記す。正会員はほとんどが有段者であり、公認大会に出場する有段者は会員であり出場級登録が必要であるため、この数はその年度に競技かるたをしている(もしくは携わっている)有段者の総数とほぼ同義としてもほとんど問題がない。
図1に2005年度から2015年度の正会員数を推移を示す。2008年以前は大きな変動がないのに対して、2008年の単行本発売翌年から会員数が増加している。特に2010年以降の増加率が大きい。これは、会員数つまり有段者数のデータであるためと考えられる。通常、競技ができるようになるまでに1か月、段位取得までには最も早くても数か月、通常は1年程度かそれ以上かかるのが一般的である。ちはやふるを見てかるたを始めても段位を取得し会員となるまでに1年以上のタイムラグがあると考えると、十分な説明がつく。
図1(一社)全日本かるた協会の正会員、准会員数の推移とちはやふるの関係
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参考・引用文献一覧
初稿:2016/12/25